sweet time.激甘彼氏


涙が出そうで、


でも
秋の前で泣くのは
もっと惨めだと思って


あたしは
目をゴシゴシ擦り
秋から逃げた


秋は何か言おうとしたけど、
あたしは耳を貸さなかった。



馬鹿…秋の馬鹿



それだけが
頭の中で回ってた。


教室に戻って
由樹菜の胸に飛びこんだ


「花………っ、」


「馬鹿あ…秋のばか…」


由樹菜は何も言わずに
ただあたしの頭を
撫でていてくれた。



< 8 / 73 >

この作品をシェア

pagetop