ちびねこ物語
他の兄弟たちも気がついて、次々と目を

覚まし始めた。



みゃぁあ・・・・ みゃぁあ・・・・・

みゃぁー・・・・ みゃぁーーー・・・・

みゃあぉお・・・・

みゃあぉお・・・・



一斉に、

みんながママを呼び始めた。

僕も必死になってママを呼んだ。

でも、ここから見える四角い空は、容赦

なく僕らの身体を打ちのめし、視界と声

とを遮っている。


いつもならこんな時、

こんな風に誰かが叫べば、どこからとも

なくママが跳んでやってきたんだ。

そして、長ぁいしっぽでくるりと包み、

ペロリと顔を舐めてくれた。



大きくって、やさしくて、温かかった

ママのぬくもり。おっぱいの匂い。


こうしてそばにいればもう大丈夫。安心

だねって、みんなママのことが大好きだ

った。





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