ちびねこ物語
「すぐに返信してもいいんだけどさぁ、

 暇なヤツだと思われちゃうから、少し

 はもったいぶらなきゃね。」



そう言いながらも、ケイタイを握りしめ

たまま、茶パツの指は忙しく空中を動い

ている。



”今なにしてた?”

”昨日は何時に寝た?”

”いつ帰ってきたの?”

”晩御飯はなに食べた?”

”あのテレビ見た?”


そんな何気ない日常を、気にしてもらえ

るのがうれしいみたいだ。


茶パツは聞かれた以上のことも返事した。



私の話を聞いてくれる人が、

こんなところにいる・・・・。



ケイタイはまるでお守りのようになった。
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