ちびねこ物語
冷たいお茶を運んできた茶パツも、会話

を聞いてくすりと笑う。



家から少し離れた通りからは、バイクの

爆音と、激しいブレーキの音が響いてき

て、肌にまとわりつく蒸し蒸しとした気

温が、がさらに暑苦しく感じられた。



「あったかくなると、増えるんだよな、

 あぁいうのが」


パパは額の汗を拭いながら顔を上げた。


地面を揺るがす爆音は、だんだん近づい

てくるような気がする。


あれは・・・・


真夜中によく聞いた音だ。


電気の消えた家の中を、目の覚めるよう

な光で照らしながら、人の叫び声ととも

に駆け抜けていったんだ。

眠れない夜に聞いた騒音は、いつまでも

耳に残って離れなかったっけ・・・・



茶パツがはっ・・・と振り返った瞬間、

僕は急ブレーキとともに宙に浮いた。

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