カラフル・バニー
「成宮、来てるんだって?」


唯一、ある事情を分かってくれているさっちゃんとイチ。


「保健室まで、なんなら俺付き添うか?」

「大丈夫。それより屋上行きたくてさ。今日開放日なんだよね」

「そっか…じゃあ、気晴らしに行って来いよ。屋上」

「うん」


単純なあたしは、その言葉の直後にはもう足を屋上へと進めていた。

屋上の風が一番癒される。


「うーん、やっぱ気持ちいい」


精一杯の伸びをする。爽やかな心地よい風が、あたしを包み込む。その風とやけに不釣合いな漆黒。

渚…今日も来てるんだ。


「なーぎさ」


その声にびくっと肩を震わせ驚く渚。

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