スリーズ・キーノート
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「どうなったの?」

大事な所で言葉を詰まらせた父さんに、僕は身を乗り出して問う。頼んだジュースが揺れた。
「今まで一緒に暮らしていなかったんだから、解るだろう?」

……ああ、そっか。別れたんだ。

考えなくても、解った事。僕は乗り出した身をゆっくりと椅子の背もたれに戻した。急に空気が冷めて、僕は萎んだ風船のようになる。ため息も漏れた。
だけどまだ、疑問はある?
何故今になって父さんは来たのか……?
それも簡単だろう。寄りを戻しに来ただけ。

「あのさ。」
「何だい?」
「別れた理由は、喧嘩、とか?」
「まあそんなものだね。」
「母さんが父さんを許さないの?それとも、父さんが母さんを許さなかったの?」
「……どちらと言われれば……。」
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