スリーズ・キーノート
ジュースを置き、レイさんと再び向き合った。視線が混じれば、僕は緊張してしまう。レイさんはとても綺麗な方で、髪は肩ぐらいまでで、童顔。パッと見たらまだ高校生みたい。
純粋?とか言うのかな。いやでもおばさんだし。僕はそのレイさんの目を見つめ、単刀直入、切りつけた。
「母さんに関わった、男の人の事を聞きたくて。」
レイさんは一瞬目を見開き、それから下に視線をずらす。ああ、やっぱり踏み込んじゃ行けない所だったのかな。
「聞いてどうするの?」
「どうもしないけど……。」
確かに。聞いてどうするとか考えて無い。
「聞いても得られるものは何もないし、ガッカリするだけだよ?」
「いいんです、それでも。」
「だから、イチに会いに来たんだね……。」