スリーズ・キーノート
部屋に荷物を置く……ってもぺちゃんこのメッセンジャーバックだけどさ。それを置いた時、イチさんがノックもせず入ってきた。
「おう。散歩でもすっか?食後の運動に。」
イチさんは、明るい人だと思うけど精神はとても脆い……と思う。今までの話を聞くに。きっと今も、罪悪感に塗れているんだ。
そしてこれからもずっと。
イチさんの、いつでも新品みたいな赤い車。僕はその助手席に座り、夜の街に連れ出された。
イチさんなりの、レイさんに対しての優しさなんだろう。これから話す事に対して。僕にとってもありがたい。あの家は広すぎだから。