スリーズ・キーノート
11





羨ましい、なんていつも思ってる。誰に対してもコンプレックスばっか。
特に……。

「うわっ。」

ヨキの期末テストの結果を、面白半分に覗き込んだのがいけなかった。
一桁の順位なんて、俺は取ったわけない。そしてこれからも絶対無理だ。
ヨキはどんな教科でも、常に上位だった。スポーツでだって、学校の記録を塗り変えた。

それに比べて俺は、テストの順位は下から数えた方が早いし、スポーツは人並み。これといった特技もなし。ゲームなら誰にも負けない自信はあるけど、そんなもんは何の役にも立たない事は知ってる。
たかだか紙きれ一枚でこんなに凹むなんて。ああ……神が二物を与えずなんて言うけど嘘だな。俺には一物もないし!
「見んな。」
「ご、ごめん……。」
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