中絶~僕は君を殺したい~
ねむり姫
8-1 しんだん結果






びょうしつにいるあきは窓の外をながめていた。




ひらいている扉をノックする。




あきがふりかえった。




「どうだった?」




ベッドのとなりにあるパイプイスにすわった。




あきの顔色がすぐれない。





ぼくはもうにげない、と決めた。




だからあきの顔をじっと見る。どんなことがあろうとぼくはあきのそばにいる。守るんだ。




「いまのところ問題はないって。ちょっと検査つづきでつかれてるよ。」




ふふふ、と力なく笑う。




「たいくつにも耐えなきゃならないからな。そりゃつかれるよな」




「それもある」




「だからそんなあきに・・・」




ドラえもん風に言った。




「じかくのいい名前をつけようの本」




「声が大きいよ」





すこし笑みがひろがった。




ぼくはむしょうにうれしくて何度も言った。しつこいくらいに。





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