檻の中の姫
「そんなこと分かるものか。


お前の前だけかも知れないだろ?


人間なんて・・・」








カロルの酷く辛そうな顔。








その表情は遠い昔のことを思い出させた。







まだ、人間界とこの世界が分かれることなく一つの世界だったときのことを。








その頃、







若きカルロは人間の一人の女と恋をした。







それがカルロを変えたんだ。
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