檻の中の姫
ユリアは今まで





弟として見てきたベリルをどうしても異性として見ることが出来なかった。





「この前まであんなに小さかったのに・・・」





ユリアはボソっと呟いた。





「ニャオ~ニャ~オ」





幻聴かしら?





こんな塔に猫なんて入ってくるはずないのに





でも、その声はどんどん近づいてくるようだった。





ユリアはバカだと思いながらも





ドアを開けた。
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