芸能人×一般人【恋愛物語】
「彩乃!泣いてる場合じゃないよっ!善輝君の所に行こうよ!」


奈瑞菜があたしの手を引っ張る。


画面の左端に出てたホテルの名前を確認するとすぐに店を出た。


あたし…善輝の元に戻れるの?


嬉しさから涙が止まらない。


タクシーに乗り込んだあたし達はホテルへと向かった。


タクシーの中でお母さんからの着信があった。


「もしもし!彩乃!
今、今!テレビで!!」


興奮気味のお母さん。


「うん、奈瑞菜と見てたぁ。
今から善輝の所に行ってくるからぁ。」


泣きながら話すあたしに向かってお母さんは『良かったわね…』と何度も繰り返した。



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