砂漠の王と拾われ花嫁
お兄様・・・どうして・・・こんなキスをするの?


ラシッドに唇を奪われながら莉世は戸惑っていた。


キスされるのは嬉しい。


こんなにキスが素敵なものだとは知らなかった。


莉世は貪欲にラシッドの唇を求めた。


ラシッドの唇が離れると莉世は空気が欲しくて喘いだ。


そんな莉世を愛しそうに見ているラシッド。


「ど、ど、」


言葉が出でこない。


「なんだ?」


「どうしてキスを?」


「無性にキスがしたくなった」



それは私の聞きたい答えじゃない・・・。


莉世は余韻を消すようにかぶりを振る。




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