砂漠の王と拾われ花嫁

求婚2

タヒール大臣に強引に夕餉に誘われラシッドはファティマと2人っきりで食事をしていた。



「殿下がいらしてくれるなんてとても嬉しいです」



綺麗にメイクされた顔は美しく洗練されている。



「何か話があるそうだが?」


食事をしながら聞く。



「そんなつれないこと言わないでくださいな わたくしが殿下をお慕いしている事はご存知でいらっしゃるはず」



ファティマはすねたように唇を突き上げる。



「あぁ、お前は后になりたいのだな?」



「后だなんて・・・わたくしは殿下の妻になりたいのです 后は仕方なく付いてくるもの・・・」



欲張りな女だとは思われたくない。


ラシッドはファティマの言葉に笑った。



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