砂漠の王と拾われ花嫁
「マハル・・・」



莉世はマハルの顔を見て救われた気がした。



「姫様、お戻りが遅いので心配しておりました」



「もう戻る所だったの」



マハルはタージルとイムランを見ると頭を下げた。



「ここはラシッド様の住居でございます 許可なくお入りにならぬようお願いします」


マハルは丁重に言う。



莉世はやっと階段を登ることが出来た。



後ろからマハルが付いてくる。



「姫様、大丈夫でございますか?」


「え?ええ マハル 大丈夫」



どうしてタージル様は知っていたの?



ラシッドとタージルの話を知らない莉世は首を傾げるばかりだった。




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