砂漠の王と拾われ花嫁
「やめて!アーメッド!お兄様、ライラ先生のせいではありません!」



泣いていた莉世だがラシッドを止めた。



「リセ では何を泣いているのだ?」



ラシッドはもちろんライラのせいではないと思っている。


最近の莉世の様子はおかしかった。


聞いても何もないと言うばかりで答えない。


こうでもしない限り莉世は心のうちを話さないだろう。


「アーメッド!ライラ先生を放して!」


まだ腕を捕まれたままのライラに莉世はラシッドの言葉には答えずにアーメッドに命令した。



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