砂漠の王と拾われ花嫁
「アーメッド、良い 放せ」


アーメッドに掴まれていた手が自由になった。



ライラはこの変な展開に違和感を覚えた。


大事な妹君が泣いているだけでこんな扱いをするなんて・・・。



「リセ、話すんだ」



「お兄様・・・」


もうなんでもないと逃げる事は出来ない・・・。


話さなければならないのだと悟った。



「ライラ先生、痛い思いをさせてしまってごめんなさい 大丈夫ですか?」


莉世がライラに謝った。



「はい 姫様 わたしはこれで失礼いたします」



ライラは丁寧にお辞儀をすると部屋を出て行った。




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