砂漠の王と拾われ花嫁

* * * * * *



侍医が呼ばれた。


そして莉世と同じようにラシッドは聞く。


侍医の答えは前回と一緒だった。


自分の力で治すことが出来ないと。



もう一度突きつけられた絶望に莉世は泣くとラシッドの腕の中でいつの間にか眠ってしまった。



ベッドに莉世を横たえると寝室を出る。



最初になぜ莉世があのようなケガをしたのか知りたい。



誰がやったのか・・・。


見つけ次第、死刑にしたいくらいだ。



ラシッドはこれほどまでに怒りを感じた事はなかった。



ラシッドは執務室へ戻ると近隣の諸国の名医をアーメッドに探すよう告げた。




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