砂漠の王と拾われ花嫁
手でふさがれた口から悲鳴にならない悲鳴が漏れる。



「この娘、左手が使えないみたいだぞ?」



「そいつは好都合じゃないか!俺たちに抵抗しても無駄だがな」







ドサッ!



ラシッドから少し離れた地面に莉世は乱暴に倒された。



「嫌っ!離しなさい!」



「この娘、すごい足輪をしているぞ!」



キラキラと光る石の入ったアンクレットに男たちは驚いた。




起き上がろうとする胸を押され莉世は再び転がされるように倒される。



左手が動かないので起き上がるにも大変なのだが莉世はどうにか逃げようと足をばたつかせた。



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