砂漠の王と拾われ花嫁
こっそり出たはずなのに、あと一歩で階段と言う所でマハルに呼び止められた。


「姫様、どちらへお出かけでございますか?」


「厩舎へ行ってまいります」


莉世は答えると身軽に階段を駆け降りた。




モザイクタイルの鮮やかな噴水を通り抜け、厩舎へと向かう。


何かあったのかな・・・


ラシッドがいまだに帰ってこない事に不安を覚える。





厩舎の中へ入ろうとすると、馬番が慌てて頭を下げて莉世と視線を合わさないようにした。


「そんなまねはやめて、カリム 誰もいないわ」


莉世は呆れたような声を馬番の少年に向かって言った。



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