そして迎えた3/14


その日は朝から……。


「え、うそ……」

「……信じらんねぇ、今日に限って……」


白いふわふわしたものが舞っていた。


俗に言う、雪だ。


「ったく、手がかじかんでうまく弾けなかったらどうすんだよ!?」

「一応室内だけど……まぁ、それは覚悟しておこうね」


暖房ガンガンにしてぇ!!


でも冷たい空気は下にたまる。

俺は下の方で弾き、歌い、話す。


なるべく近い存在でありたい。

今日は敬語は遣わない。



そして舞台は幕を開ける。

目に映るのは、初めての光景。
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