音楽バカ

耳の奥に響きが残ったまま、男子部員が入り、セッティングが変わった。

ピアノ伴奏も席に着いたところで、山羽はピアノとアイコンタクトした。

――♪

いくつか音を出すと、アカペラから曲が始まった。



君 が い た 夏 は

遠 い 夢 の 中


空 に 消 え て っ た

打 ち 上 げ 花 火



ピアノの激しい伴奏が入る。

力強くAメロが始まる。

合唱なのに強く熱い。

希良は手拍子をした。

すぐにそれは伝染して

会場中に広がった。




線 香 花 火

マ ッ チ を つ け て

色 ん な 事 話 し た け れ ど

好 き だ っ て 事 が

言 え な か っ た



ソロの美音の歌声が会場に響きわたる。



会場中がうっとり聴き入った。


最後のサビもまるでバンドの演奏のように引き込まれるような演奏だった。



希良が好きな音楽。


誰もが笑顔になれるこんな音楽だ。
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