。☆゜星空゜☆。


いつも翼と一緒だった。


この海にはじめて来たときに翼に告白されたっけな……。
 

そして、この海に2回目に来たとき、ふたり一緒に流れ星を見たんだ。
 

あの願い事、叶わなかったね。


やっぱり星が過ぎてからの願い事は叶わないんだね。


翼はなんて願い事したのかな……。
 

でも、あの日、あたしと翼は愛を誓い合ったんだ。


なのに、こんなにも早く離れることになるなんて。


あのときのあたしたち、想像もしなかったね。
 

3回目の海で、翼はあたしに、こんなあたしに、プロポーズしてくれた。


「流奈が16歳になったら」って約束したね? 


翼……、迎えに来てくれるよね、16になったら流奈のこと。
 

そして、今年最後の海に行こう。


その約束は叶わなかったね。


あたしが、いけないんだよね。


あの日、コンビニになんか行かなければ、ここでまた翼ときれいな星空見られたのにね。
 

あの日があたしたちのすべてを狂わせたんだ。


それでも、こんなあたしをまた受けとめてくれた。
 

それから、またふたりで海に行く約束したのに、翼は還らぬ人となった。


約束したのにね。


この海に来ることを。また、ふたりで――。


「つばさぁぁああ!」


海に向かって叫んだ。


「戻ってきてよ……、戻ってきて。翼がいなきゃダメなの。あたしひとりじゃダメなんだよ……」
 

誰もいない海で、ただひとり、あたしは泣きつづけた。


「ダメなんだよ……、あたしひとりじゃ……」
 

翼とのいろいろな思い出が、あたしの頭の中をゆっくり駆けめぐった。
 


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