黒い詩(うた)
†††

何気に通ったいつもの道で

ふと見つけた 春のにおい


やわらかく香る花の甘さに

あたしの心が 何かをみつけた


甘くて 優しくて

温かかった あの時間


今はもう ただの思い出で

何がどうなるわけじゃないけれど


春が来るたびに

甘い傷みが 何度も何度も甦る


ごめんね・・


そういえばよかったのに

素直になることもできなかった


ごめんね・・


言わせてくれなかったのは

アナタの最後の意地悪だった


どんなに歳月を重ねても

桜が香るたび あたしの胸には

甘くてせつない 傷みが走る


†††春はお別れの季節デス
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