指先からの恋物語





「じゃ 俺行くわ
 葵ちゃんも頑張れよ」


「あッはい・・・」






立とうとしたとき



ズッキン!!!




「いったーー!!!」





さっき突き飛ばされたときにどっかにぶつけたらしく

腰にまたも激しい痛みがあたしを襲った




「え?どうした?」


「こ・・・腰が・・・」


「痛いのか?」






コクンと頷くあたし



情けなー・・・


こんなんで腰痛めるなんて


あたしも年なのかな・・・





「立てるか?」


「た・・・立てません」


「そうか・・・
 俺がおぶってくから保健室行くぞ?」


「は・・い
 お願いします・・・」





あたしは修さんにおぶられ

この薄暗い体育館裏を後にした





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