旦那様は高校教師


「ごめんな…俺が教師でなかったら、こんなに悩ませなくて済んだのに…」



先生は姿勢を正し頭を下げる。



「そんな事気にしないで、頭を上げて下さい」



私は少し屈み、先生の顔を覗き込んだ。



「本当に申し訳ない…」



謝りながら先生はゆっくり体を起こす。



先生?謝るのは私の方だよ?



こんなに悩ませたのは、私が原因なんだから…。



先生と比べ、私はまだまだ子供。



きっと私の悩みなんか、先生の其れよりちっぽけなもの。



だから先生、謝ったりしないで?



私で良いなら、先生の悩みを一緒に分かち合いたい。





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