旦那様は高校教師


「先生、送ってくれて有り難うございます」



家に着くと、次郎のリードを柱に繋いだ。



「良いよ、気にするな!俺が送りたいだけだから…」



先生はちょっと下を向いて頬っぺたを掻く。



フフッ♪先生って私生活でも優しいんだね♪



「それじゃぁ、また明日学校で…」



「はい……。先生、おやすみなさい」



「おやすみ」



私は先生に手を振り家へと入った。



お風呂に入ってもお布団に横になっても、頭の中は先生でイッパイ。



まだ悩みが解決した訳でも、答えが出た訳でもない。



けど、先生の本心が聞けて今日は本当に良かった。



後は私次第…。



ん。



う゛ん。



一晩中考えても、一向に進展しない。



結局その夜は眠りに就く事が出来ず、一睡もしないまま朝を迎えた。





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