旦那様は高校教師


「気を付けて帰れよ」



「はい。先生も気を付けてね」



「おう!!次郎もまたな!」



先生に頭を撫でられ、次郎は尻尾を振って喜んだ。



「先生、さようなら」



私はリードを手に取り、家へと帰る。



次郎を玄関脇の柱に繋ぎ、恐る恐るドアを開けた。



「ただいま…」



「チョット、いつまで散歩してるのよ!!さっさと掃除と片付けを終わらせなさい!」



いつものように、伯母さんの罵倒が飛んで来る。



でも今日は何故か気に障らない。



もしかすると先生と話をした事で、私の中の何かが変わりつつあるのかも知れない…。



先生…私、先生のお陰で何とか此処でやっていけそうです。





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