旦那様は高校教師


弁当の蓋を開けると、俺の顔がついニヤけてしまう。



ハートマークやメッセージが書いてあるわけじゃない。



毎朝、俺の為に早起きして、心を込めて作ってくれる。



其れが嬉しいんだ。



だから俺は味わいながら食べる。



「星野先生、今日も奥さんの手作り弁当ですか?羨ましいですね…」



たまに独身の先生が弁当を覗きに来る。



まぁ、俺には其れが嬉しかったりするんだけど…。



「先生も早く良い人見付けて下さい」



「そうだな!ハハハハッ」



笑いながら自席へ戻った先生は、寂しそうに出前の弁当を食べていた。



俺は今日も弁当を完食。



有り難うほたる。



美味しかったよ。





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