旦那様は高校教師
「あっ、詩織だ!」
何だ…加賀か…。
俺はホッと溜め息を吐く。
「もしもし詩織?どうしたの?」
ほたるは必ず俺の目の前で電話を取る。
だから、誰がどんな用件で電話を掛けて来たのか全て分かる。
勿論、俺も同じ様にしてるから、ほたるも全部知ってる。
俺は電話の妨げにならない様、付けっぱなしのTVのボリュームを下げた。
加賀の声が受話器から漏れてくる。
『1時間位前に、知らない番号で電話が掛かって来なかった?』
目はTVの方を向いているのに、耳は2人の会話を聞いてしまう。
「うん、掛かって来た…あれ詩織だったの!?」
『私じゃないんだけど…』
加賀の声が段々小さくなり、聞き取れなくなってしまった。