旦那様は高校教師
「西野ごめんなぁ…時間掛かって…」
心ちゃんも祐奈に頭を下げる。
「ホント待ちくたびれた~。でも後で何か奢ってくれたら許してあげる♪」
祐奈は頬を膨らませた後、笑いながらそう言った。
「分かった!何でも奢る」
「やったぁ♪先生、約束だよ?」
「あぁ…」
私は2人の会話を聞きながら、部室の隅へ荷物を置いた。
「あっ、貴重品は各自で持っておくんだぞ?」
シーンとした茶室に、心ちゃんの声が異様に響く。
各自って言われても…落としたりしないかな?
ちょっと不安…。
「先生が預かってくれないの?」
私はお財布と携帯を心ちゃんに見せた。