旦那様は高校教師


「西野ごめんなぁ…時間掛かって…」



心ちゃんも祐奈に頭を下げる。



「ホント待ちくたびれた~。でも後で何か奢ってくれたら許してあげる♪」



祐奈は頬を膨らませた後、笑いながらそう言った。



「分かった!何でも奢る」



「やったぁ♪先生、約束だよ?」



「あぁ…」



私は2人の会話を聞きながら、部室の隅へ荷物を置いた。



「あっ、貴重品は各自で持っておくんだぞ?」



シーンとした茶室に、心ちゃんの声が異様に響く。



各自って言われても…落としたりしないかな?



ちょっと不安…。



「先生が預かってくれないの?」



私はお財布と携帯を心ちゃんに見せた。





< 437 / 743 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop