旦那様は高校教師


「例え学校にバラされても、私は絶対に心ちゃんとは別れません!!」



雪子さんの仕返しは怖いけど、私は自分の意志をハッキリ伝えた。



「…そうよね…一方的に別れてって言っても無理よね…」



雪子さんは独り言の様に呟き、また鞄をゴソゴソし始める。



「此れ何か分かる?」



雪子さんが炬燵台に置いたモノ。



其れは…。



「母子手帳と写真…ですか?」



「えぇ、其の通り。私ね今妊娠してるの♪もうすぐ4ヶ月になるのよ♪」



妊…娠………?



其れと別れる事と、どう関係があるの?



話の繋がりが良く見えず、私は首を傾げてしまう。



「此の子のパパは心矢さんよ♪心矢さんは貴方を裏切ったの!!」



心矢さんの子…。



貴方を裏切った…。



私の頭の中で、何度も何度もこだまする。





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