旦那様は高校教師
「フフッ♪簡単な事よ♪心矢さんと別れて!!」
ギロリと睨み付ける様な雪子さんの目に、私は金縛りに合う。
「貴方の方から別れてくれたら、結婚の事は忘れてあげる♪でも別れないなら、此の写真を持って、今すぐにでも学校へ行くから!!」
そっか…雪子さんが誰にも言わなかったのは、其れを切り札にする為だったんだ!?
本来なら、直ぐにでも校長先生に話してそうだもんね。
もし私達の結婚がバレてしまったら、心ちゃんは懲戒免職、私は間違いなく退学になる。
でも心ちゃんは例え自分がクビになろうとも、私を守ろうとするはず。
けど、そんな風に守られても心から喜べないよ。
心ちゃんが私を守ろうとしてくれる様に、私も心ちゃんを守りたい。
もしも学校を辞めなきゃいけない状況になっても、私は後悔しない。
脅されて、別れる道を選ぶのは間違ってる。
きっと後悔しか残らない。
其れに心ちゃんも離婚なんて望んでいないはず。
だから負けない!