旦那様は高校教師


「あっ、うん…。じゃぁ…おやすみ。また明日学校で…」



先生はニッコリと微笑む。



「…おやすみなさい」



私は次郎を柱に繋いだ後、玄関の前で先生に手を振った。



先生も手を放り返してくれる。



今と言う時間が名残惜し。



でも時の刻みは誰にも止められない。



私は段々小さくなる先生の後ろ姿を、見えなくなるまで見送った。



お風呂に入ってても、布団に横になっても思い出すのは先生の事ばかり。



満点の星空の下でプロポーズされるなんて、一生忘れられない宝物をもらった。



でも、どうしていきなりプロポーズ?



結婚を前提としてのお付き合いって事?



返事はいつすればいいのかな?



気になると事が一杯で、益々眠れなくなってしまった。





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