同居ゲーム
「なんか、女友達の方が返事出来なくて。
またちゃんと話そうってことになった。」


「彼氏の方も大変だね。」



宏、ずっと考えてたみたいだから、ストレスたまってそう。



罪悪感もあるだろうから、きっとどんどん…。



彩華も彩華で、たくさん憎まれ口を叩いても、宏が大好きだったから、苦しいだろうなぁ。



「二人ともそれぞれ苦しいね。」

「うん。
由宇希は大丈夫?
由宇希がへばったら、支えが無くなるから二人とももっと大変だよ?」


「うん、頑張る。」


「言ってること矛盾するけど、由宇希があんまり頑張り過ぎて憔悴したら、二人とも責任を感じてしまうから程々にね。」



わかった、と頷く。



「助けになるか分からないけど、頑張る。
でも、程々にするんだね。」


「そうそう。」



ニッコリ笑う海斗に癒される。



相談してよかった。



「海斗。」


「ん?」


「ありがとね、心配してくれて。」



すると、珍しく照れたように笑った。



意外だ。



もっと余裕のある笑顔で「どういたしまして。」とか言うと思ったのに。



「こっちこそありがとね。
なんか、頼られるのって、気恥ずかしくて、嬉しい。」


「海斗でも、気恥ずかしくなるんだ。」


「どういう意味だよ。」



目を細めてあたしを小突く。





< 130 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop