同居ゲーム
その時、インターホンが鳴った。



「誰か来た。」


「あたし見てくる。」



美喜さんが立ち上がった。



ありがとー、と見送る。



「美喜さん、絶対海斗に気を遣ったね。」


「だな。」



岩谷さんと頷きあうと、海斗が抗議してきた。



「嫌だなぁ、二人とも。
好意で出てくれたんだよ。」



ハイハイ。



結構海斗って子どもっぽいとこあるんだね。と岩谷さんの耳元で囁くと、岩谷さんの喉からググッという音が鳴った。 



海斗の不審そうな顔に気付かないふりをして、あたしは指をいじった。



「困りますって!」



なにやら、玄関から言い争う声が聞こえてきた。



「何?
セールスか何か?」



言った直後、海斗は凍り付いた。



止める美喜さんを押し切って、ドアを開けて入ってきたのは、どうやら海斗の家族らしい。



というのも、その人がこう怒鳴ったからだ。



「海斗!
俺はこんなこと許した覚えはないぞ!」











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