同居ゲーム
「まったく、由宇希は変な子だね。」


「え…。」


「いい意味にとって。」



ニッコリ笑った海斗に頷き、あたしは壁を見つめた。



恥ずかしい。



なんか恥ずかしい…。



「海斗、あたしが馬鹿なことしたらさっきみたいに言ってね。」


「うん?」


「ちゃんと言ってね。」


「うん、わかった。
でも、さっきのは俺が言い過ぎた。」



そうは思わなかったな。



と、海斗がギュッと抱きついてきた。



「!?」



息を飲むと、海斗が慌てたように謝ってきた。



「ゴメン、驚かせた?
ちょっとだけ許して?」


「う、ん。」



変な感じ。



海斗の頭を肩に感じ、あたしは顔を赤らめた。



こんなキラキラの少女マンガ的な展開、信じられない。



海斗がこんなことするなんて、もっと信じられない。



あたしは夢なら万歳と海斗の背中に手を回した。



ちょっとビックリしたように反応したけど、よりあたしの背中に回った腕の力が強くなった。



……本当に何かつらいことがあったんだな。




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