スキ☆キス
 


「俺も、お前のことはそこそこ嫌いじゃないしな!」



腕を組んで一琉が言う。

そこそこって何さ、そこそこって



「イッチーが好きな人は、クミタンも好きな人だもんっ」



満面の笑みでさっきよりも強く一琉に抱きつきながらクミタンが言う。



「ばっ…好きとは言ってねぇ!!!」

「えー、同じようなもんだよぅ」

「全っっっ然ちげーっつの!!!」

「どっちでもいーじゃん
イッチーめんどくさいよぉ」



まぁまぁと二人を達海がなだめる。

この二人は仲いーんだか悪いんだかわかんないな。



「まぁ、何で急に転校するとか言う気になったのかは知らないけどさ、俺達にはエリーが必要なんだよ」

「そゆことぉー」

「だからー、お前がどっか行く理由、ねーだろ」



私、ここに居てもいいのかな

なんだろう
すっごく離れたくない



「うん……」



小さく笑って頷いた。



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