僕のどうしようもない出来事
「ちょっと、次横山君でしょ!!」
暑くも寒くもない中途半端な季節、秋。
そんな秋の教室で委員長は怒鳴っていた。
「横山君、早くセリフ覚えてよね!」
俺達にとっては
これが最後になる文化祭。
そう高校三年の文化祭だ。
「横山君、聞いてるの!?」
文化祭で俺達のクラスは
演劇をやることになった。
この、受験勉強でくそ忙しい時に
ヤレヤレな話である。
しかも、
『ロミオとジュリエット』だぜ!?
中学生かよ!!
「いい横山君?この後『オー!』って入って行くのよ」
委員長の熱心な演技指導が続いてる。
俺は、委員長の後ろでニコニコしている
ジュリエットを見た。
とても、楽しそうな顔だった。
心から文化祭を楽しんでる顔だった。
しかし、
ジュリエットは俺の視線に気づくなり、
悲しそうな顔をして目線を逸らした。
『そりゃそうだよな・・・』
あんなことあったんだからな・・・
しょうがないので、
委員長に声を掛ける。
「なあ、委員長」
「何よ、『兵士B』?」
兵士Bとは俺の役名だ。
「委員長ってデフォルトだな」
「何がよ!?」
だって
三つ編みにメガネって・・・
興奮している委員長を
爆発させるわけにも行かないので、
俺は、何でも無いと壁に寄りかかった。
委員長が何か文句を言っているようだが、
俺にはもう聞こえない。
俺の頭の中はすでに、
今年の春の時に戻っていた。
あいつに出会った時のことだ。
今はジュリエットか。
完全に俺の頭があの時に戻る前に、言っとくぞ。
横山、『オー!』と『ワー!』と『ヤー!』
の三つしかセリフないんだから、早く覚えろよ。
そんな戦友『兵士A』を思いながら、
俺の頭は完全に回想モードになっていた。
暑くも寒くもない中途半端な季節、秋。
そんな秋の教室で委員長は怒鳴っていた。
「横山君、早くセリフ覚えてよね!」
俺達にとっては
これが最後になる文化祭。
そう高校三年の文化祭だ。
「横山君、聞いてるの!?」
文化祭で俺達のクラスは
演劇をやることになった。
この、受験勉強でくそ忙しい時に
ヤレヤレな話である。
しかも、
『ロミオとジュリエット』だぜ!?
中学生かよ!!
「いい横山君?この後『オー!』って入って行くのよ」
委員長の熱心な演技指導が続いてる。
俺は、委員長の後ろでニコニコしている
ジュリエットを見た。
とても、楽しそうな顔だった。
心から文化祭を楽しんでる顔だった。
しかし、
ジュリエットは俺の視線に気づくなり、
悲しそうな顔をして目線を逸らした。
『そりゃそうだよな・・・』
あんなことあったんだからな・・・
しょうがないので、
委員長に声を掛ける。
「なあ、委員長」
「何よ、『兵士B』?」
兵士Bとは俺の役名だ。
「委員長ってデフォルトだな」
「何がよ!?」
だって
三つ編みにメガネって・・・
興奮している委員長を
爆発させるわけにも行かないので、
俺は、何でも無いと壁に寄りかかった。
委員長が何か文句を言っているようだが、
俺にはもう聞こえない。
俺の頭の中はすでに、
今年の春の時に戻っていた。
あいつに出会った時のことだ。
今はジュリエットか。
完全に俺の頭があの時に戻る前に、言っとくぞ。
横山、『オー!』と『ワー!』と『ヤー!』
の三つしかセリフないんだから、早く覚えろよ。
そんな戦友『兵士A』を思いながら、
俺の頭は完全に回想モードになっていた。