僕のどうしようもない出来事
 通いなれた通学路。
今年でこの通学路を使うのは最後だろう。
そう考えると何となく寂しさを感じた。

だけどな俺よ、そんなことは明日には感じてないから安心していいぞ。

桜並木を通る。
桜を見るとテンションが上がるのは俺だけではないはず。
ほら目の前の女の子だって、テンションが上がりすぎて右往左往しているぜ。

しかし、道の真ん中で右往左往している女の子は危ない娘だと聞く。
一応謝っておこう、
全国の道の真ん中で右往左往しているのに危なくない娘さん、
『俺の独断と偏見だ、スマン!』

そんな、恐らく危ない娘が俺に話し掛けてきた。
ウチの高校の制服を着ていた。
しかし見たことの無い顔だった。

「あの、すいません南野台高校はこの道でいいんですよね?」
可愛らしい(恐らく危ない)娘さんだった。
「ああ、そうだけど」
「よかったぁ。で、この道をずーっと真っ直ぐ行って、左の曲がった坂の上ですよね」
「ああ、そうだけど」
「ありがとうございます!この前一回来たんですけど、道覚えるの苦手で。そう言えば、その時可愛いお店見つけたんですよ!今度また行って見よう・・・」
初対面なのによく喋る(恐らく危ない)娘さんだ。

「もしかして、一年生?」
「私、今年で三年生です」
「でも、敬語?」
「・・・もしかして、同じ学年!?てっきり先輩だと思ってた。」
最高学年なんだから、上の学年が居るわけねぇだろ!
それとも、俺って留年してるみたいに見えるのだろうか?
あなた、どう思います?

しかし、今理解した。

「君、頭悪いだろう」
「???」

天然ボケ好きってのは結構多いらしいぜ。
俺もその一人だ。
良かったな君は人気者だ。

「あーー!!じゃあ、私急ぐからぁ!」

天然ボケは行ってしまった。
と、思ったらクルリと回って

!!!!!

「ありがとねー!!」
走り去って行った。


パンツ見えた・・・『黒』
ふと我に返って、辺りを見回す。
情けない顔した奴が5人ほど居た。


普通、こういうシーンは二人きりだろう?
空気読めよな!!
・・・現実はこんなものか

!!!!!

ブルマじゃん、今の・・・
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