シークレットラブ



「親父、今日入籍したいんだけど」




さらりと言った壱也に私は口をあんぐりさせた。



入籍!?私まだ高校生なんだよ!?
まさか秋山さん、許すわけないよね?




だけど、次の瞬間、秋山さんはとんでもないことを口にした。




「おぉ、いい考えだ!!今すぐ婚姻届を持って来させよう!!」




「あの、私まだ高校生…「じゃあ決定だな 流依、高校はいつも通り通ってていいから、心配すんな」




でもでもでもでも!!
昨日かなり久しぶりに会った人と結婚なんて…




「む、無理!!」




思わず言ってしまった私を秋山さんはびっくりして。壱也は機嫌が悪そうに眉を潜めた。




「なんで無理なんだよ」




いつもより低く、あきらかに怒っている声に私は固まった。




「だ、だって…昨日会ったようなものだし、それに好きじゃない人と結婚なんて…壱也だって、好きな人くらいいるでしょ?」




< 57 / 120 >

この作品をシェア

pagetop