シークレットラブ
「親父、今日入籍したいんだけど」
さらりと言った壱也に私は口をあんぐりさせた。
入籍!?私まだ高校生なんだよ!?
まさか秋山さん、許すわけないよね?
だけど、次の瞬間、秋山さんはとんでもないことを口にした。
「おぉ、いい考えだ!!今すぐ婚姻届を持って来させよう!!」
「あの、私まだ高校生…「じゃあ決定だな 流依、高校はいつも通り通ってていいから、心配すんな」
でもでもでもでも!!
昨日かなり久しぶりに会った人と結婚なんて…
「む、無理!!」
思わず言ってしまった私を秋山さんはびっくりして。壱也は機嫌が悪そうに眉を潜めた。
「なんで無理なんだよ」
いつもより低く、あきらかに怒っている声に私は固まった。
「だ、だって…昨日会ったようなものだし、それに好きじゃない人と結婚なんて…壱也だって、好きな人くらいいるでしょ?」