私の中の眠れるワタシ

追放




帰り道。
ワタシは、笑いが止まらなかった。

−−ザマミロ、ザマミロ、ザマミロ……!!!

罪悪感なんて、ナイ。
ないノダ……!!


いつも通り、揺らして帰る両手が、震えている気がした。
この興奮は、一体。

ワタシが下した罰で、これから二人はどうなるのだろう。

どうなっても、構わない。どうにかなってほしくて、言ったのだから。



−−それなのに。



ワタシが怖い私もいるなんて。
正しいはずなのに、警鐘を鳴らす私は、まだどこに生きていたのだろう。

モウ、テオクレダヨ……。

最高にスッキリして、最高に孤独。

これで本当に、なにもかも無くなった。

先生も、もう二度とワタシに話しかけてくる事はないだろう。

もう、『月光』は流れない。

月は欠けて、夜空も真っ暗になった。


満ちる事も、ワタシを照らす事も、ないのだ。




< 167 / 433 >

この作品をシェア

pagetop