私の中の眠れるワタシ

「長崎……」

先生の腕が、私の肩を引き寄せる。

唇が、私の鼻先まで、ゆっくりと近付く。

ニキビのある、汗ばんだ私の醜い顔に。

その赤く膿んだ唇の上のニキビ、先生に近くで見られたくないな……
それに、私はただ、助けてほしかったのに、なんでこんな事に?

「あの、ちょ、ちょっと……」


そんな事を考えていたら私は、無意識で顔を遠ざけてしまった。

ふと、疑問がわいてしまう。
何故先生は、
肩を、ヒキヨセタノ?
これは。

……先生の満足のために必要なことなのですか。……

そして、

……ソレハ私ノ自由ノタメニ、必要ナコトデスカ……。







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