君との期待値
爽やかな風に髪が揺れる。
エンジン音が耳をかすめては次第に小さくなる。
視界は緑から青に変わり、その色の間に一本の線が見える。
「みんな着いたわよ。海よ、海ー。」
車が止まると先生は1人で白い砂浜に走り出してしまった。
その後ろから崇兎先生がゆっくり歩いて追いかけていく。
着いてきてしまった……。
保健室の貴公子こと崇兎(タカト)先生に誘惑……いやいや仮病を診断されて。
まあ、
来てしまったものはしょうがない。
しょうがないけど……。
車のなかはしんどかった。