君との期待値
確認するように先生の顔をうかがう。
先生は、一瞬だけ私と目を合わせるとフッと笑って立ち上がった。
「冗談かどうか、一度拓真と話してみなさい。
クリスマスだし、今日位は拓真だって前みたいに話してくれるわよ」
それだけ言うと、
先生は焼きそばを焼く3人のところへいつものおちゃらけた様子で歩いて行ってしまった。
クリスマス……か。
去年のクリスマスは、拓真が気を使ってくれて先輩といい思い出がつくれたんだよね。
本当かはわからないけど、もしあの時も拓真が私を想っていたなら……私って、最低だな。
ホント、
最低……だよ。