君との期待値
「先生去年からって……?」
「ん?」
琉花先生が考えるのを止め、首だけがこちらを向いたかと思うと、
驚いたように目を見開いた。
「え?もしかして知らなかったの?
拓真もう1年以上亜姫に片思いしてるのよ」
えーっ。
そんな……。
マジですか。
「気づいてないとか亜姫ってば鈍感ー。
拓真は亜姫を追って園芸部に入ったっていうのに」
呆れたような馬鹿にしてるような先生の発言に、さらに私はドキッとする。
拓真が園芸部に入った理由って……。
頭の中で繰り返される言葉に体中から火が出そうになる。
「冗談……ですよね?」