君との期待値
「美波。私先帰るね」
「え……うん」
美波の返事を聞くとすぐに教室を出た。
テスト期間中の放課後はとても静かで、私しか学校にいないようだ。
私はこんな校舎を歩くのが好き。
けど、
今日はそんな空気に浸る暇もなく胸がもやもやする。
……私の、勘違いか。
拓真が私を好きかもなんて、どんだけ自意識過剰なんだろ。
琉花先生も今回のは勘違いだったか。
足を止め、壁に体をあづける。
変なの……。
寂しいなんて。
ホント、
「……変なの」
「何が?」
「!!」
突然私の顔の正面に顔が出てきて目を見開いた。
な、なんで……
「赤羽くん……」