逢いたい時に貴方はいない
ゆきは オシボリを握るなり、加藤さんに詰め寄った。

「この子が例の言ってた子?いいじゃん、お似合いじゃん」

不適に浮かべた笑みが少し嫌な感じがした。
「いい女だろ?俺の奥さん」

「いいんじゃない?それにしてもオーダー遅いなぁー、殺す気かっつうの!腹減りスギて死ぬっつうの!」

そういうと、私がさっきオーダーしていたピザをペロッとたいらげはじめた。


加藤さんが どんな紹介をしていたかは知らないケド…

なんだかアウェイ感がした。


奥さん……
冗談にも程があるっつうのッッ!



今度は隣の席のキャストに話かけはじめた。
親しげに話す その姿に 圧倒された。


暫くするとオーダーが届き黙ってそれを食べ始めた。


あっという間に
食べたかと思うと、
今度は陽気に話始めた。


意外にも動物好きなようで…猫を四匹も飼っているようで写メまで見せられた。

その時ばかりは、
猫好きな私達はお客さんもホッタラカシで盛り上がった。


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