2人の王子と天然の姫

最後の願い


私は翔の家を後にした。

そして

少しスッキリした顔の自分がいた。


「沙羅っ」

少し歩くと走ってくる隼人が見えた。

「隼人?!」

「良かった・・・」

「なにがよ」

「無事だったから」

「翔はあんたみたいなのじゃないって
あれほど言ったじゃん」

私は笑って答える。

隼人も安心したように

私に笑顔を向ける。




決して言わない。

翔の家での出来事。

隼人も大事。

でも

翔も大事だから。


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